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Alicia McKenzie's Blog

「木戸さんの許しあるから今夜

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「木戸さんの許しあるから今夜

「木戸さんの許しあるから今夜から松子と一緒の布団で寝ようかなぁ。」

 

 

入江は無言で歩く桂の顔をちらちら見た。その顔はにたにた笑って明らかに反応を窺って楽しんでいる。

 

 

『そんな挑発に乗ってたまるか。』

 

 

凛と澄まして聞こえないふり。三津もまぁたからかってと呆れた顔で歩いている。

 

 

「松子,黙認や。今晩は私に極上の癒やしを……。」

 

 

三津はその極上の癒やしを想像して入江の背中を思い切り叩いた。

 

 

「いってぇ!……松子,何想像したそ?私は松子の按摩で極上の癒やしを与えてもらおうと思ったのに……。」

 

 

「なっ!狡いっ!」 https://www.evernote.com/shard/s729/sh/4f919ec3-3cce-6f7f-4875-eb2dbf66f5fe/qZVr6GXIWzuR-0EQN2A5HJa5GoibtDhHbfaG3wAy-tnoHFSbIK6z_zVt8g https://blog.udn.com/29339bfd/180552870 https://classic-blog.udn.com/29339bfd/180559345

 

 

三津は言い方に悪意があるぞと噛み付いた。だが確かに極上の癒やしに過度に反応したのは自分だと自覚してる。だからより一層恥ずかしくて死にそうだ。

 

 

「狡いの意味が分からん。松子が勝手に私とのあれやこれやを想像した癖に。

私を見る度にそんな事考えとったんやな。照れるわ。」

 

 

嬉しそうに顔を赤らめやがるから三津はもう一発背中を叩いた。

 

 

「松子,どうせなら尻を蹴ってくれと……。」

 

 

「ご褒美は与えません。」

 

 

「すまん,ちょっといいか。

九一,お前塾生時代に文ちゃんの前でしていた事をまんま三津の前でやってるな?」

 

 

流石に桂が割って入った。こうやって愛しの我が妻が穢されていってると思うと腹立たしい。

それに昨日の夜に悪ふざけはもうしないと言ったばかりじゃないか。

 

 

「小太郎です。もぉ昨日散々九一って名前で呼ぶから……。」

 

 

「えっやっぱり昨日は……。」

 

 

「松子,いらん想像力を働かすな。小太郎,純粋無垢な松子を返せ。」

 

 

これ以上ふざけたら本当に許さんと桂は目で訴えた。その背後からもどす黒い殺気を感じ取った入江はいつものようにへらへら笑って謝った。

 

 

「ごめんなさい。でも一言言わせてもらうと,松子はまだ純粋無垢やから下世話な話で赤面するし,私と木戸さんの関係も信じそうになっとるんで松子は変わっちょらん。」

 

 

「だとしても松子の前では下世話な話は控えろ。文ちゃんとは違う。」

 

 

「文ちゃんと違うのは重々承知しとりますよ。だって反応が全然違うけぇ。やけん松子の可愛い反応見たくてつい。」

 

 

入江は愛おしそうに三津の顔を覗き込んだ。三津は可愛いと言われて嬉しいが,今は素直に喜べなくてふいっと顔を反らした。

 

 

「でもまぁ文ちゃんにも好きな子いじめたくなるのは分かるが嫌われるだけやって言われたし控えます。松子に嫌われたくないけぇ。

それとももう嫌いになった?」

 

 

そっぽを向いたままの三津に甘えた声で問いかけた。その問いに三津はまさか!とすぐに振り返った。

 

 

「そんなんで嫌いになったりしません。」

 

 

「じゃあ好き?」

 

 

にこにこ笑って小首を傾げる入江に,三津はやられた……と項垂れた。

桂の前で好きと言わせる気だと気付いた時にはもう手後れ。

ちらっと桂を見れば,正直に言っていいよと既に面倒くさい感じにしょげている。

三津はげんなりした顔で入江を見上げた。

 

 

「はいはい……二人共好きですよ……。」

 

 

「うわぁすんごい投げやり!」

 

 

表情からして全然気持ちこもってないなと声を上げて笑った。

 

 

「ほら見ろ。以前の三津ならそんな事言わせんとってって恥じらって上目で睨んで来る愛らしさがあったのに。お前のせいでこんな風に……。」

 

 

「え?木戸さんに対してはようこの顔しちょりましたよ?愛が重すぎてうんざりみたいな。」

 

 

入江に文句を言えばそれ以上に殺傷性の高い言葉が返ってきてぐさりと桂の胸を突き刺した。

 

 

「やっぱり私の愛は重いのかい?」

 

 

哀愁を漂わせ,しょんぼりした目でちらちら三津の様子を窺った。更に面倒くさい状態になったじゃないかと三津は入江を横目で睨んでから溜息をついた。

 

 

「愛が重いと言うか過保護ですね。それは私の行いからそうなってしまったので仕方ないと言うか何と言うか……。」

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