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Alicia McKenzie's Blog

榎本は土方だけでなく、美海達に

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榎本は土方だけでなく、美海達に

榎本は土方だけでなく、美海達にも手を差し伸べた。

土方、美海は慣れたように握手したが、沖田等は何がなんだかという感じで手を握った。

この時代の日本にはない習慣なのである。

 

 

「しかし榎本さん。中々大胆なことしましたね。軍艦八隻盗んで来たらしいじゃないですか」

 

「まぁね。僕も流石に無血開城には納得できず、思わずね。松平くんも首謀者だよ」

 

 

そう言って片目を瞑ってウインクした。一つ一つの動作が西洋訛りである。

 

本当に、緊張を溶かしてくれるような人だ。

それに、切羽詰まった感じではなく、余裕感がある。

 

「松平さんに聞きました」

 

「まぁ君らを乗せてかなきゃいけないしね。でもね、八隻中一隻だけ、暴風にやられてアウトさ」

 

榎本は両手を上に上げて頭を振った。蝶ネクタイがよく似合っている。

 

「そういや、佐川くんは?」

 https://carinaa.animegoe.com/Entry/10/ https://mypaper.pchome.com.tw/carinacyril786/post/1381891676 https://edward.anime-voice.com/Entry/10/

「彼は会津に残りました」

 

土方がそう答えると、榎本は小さく笑い、彼らしいなと言った。

「まぁしばらくゆっくりしていってくれ。あっちに着くと忙しいぞー」

 

 

1012日に私達は榎本艦隊に同乗し、蝦夷地へ渡ることとなった。

 

 

幸い、まだ新政府軍の魔の手は伸びていない。

 

 

「土方さん。お疲れ様です」

 

「松平さん!」

 

程なくして、松平が顔を出した。久しぶりに見たが、相変わらず物腰の良い柔らかい話し方に変わりはない。

一つ変わったのは、力強い目付きだ。

彼もまだ諦めてはいない。

 

むしろ、蝦夷地に希望を抱いている。

 

 

「立花さん達も、よく来たね」

 

松平はそう言って笑った。

 

 

「佐川さんは……残ったんですね」

 

「えぇ」

 

土方から返事があると、松平は頷いた。

 

「蝦夷地に行くと、僕達の未来は絶対開けると思うんです!皆さんで頑張りましょう!」

 

松平の言葉に一同頷いた。

そうでありたい。それしか望みはない。

 

 

だが実際のところ、新政府軍、幕府軍に中立態度を取っていた米国が、とうとう新政府軍支持の表明を出した。

今まで最強だと謳われていた『開陽』(現在は榎本が保有している)に勝る、最新鋭『ストーン・ウォール・ジャクソン号』が新政府軍の手中に落ちる。

 

 

『開陽』は最強であったが、木造艦隊である。

砲数は勝るため、攻撃力はあるのだが、守備力に欠けてしまう。

 

これがぶつかってしまえば、勝てる可能性は極めて低い。

 

 

そして、移動の日は直ぐにやってきた。

ゆっくりできたのなんて、ほんの一瞬だ。

 

あれから、幕軍が増えるなど、人数は増えていった。

 

 

現在新撰組も、待ち合わせの海岸へ移動中である。

 

できるだけ人目につかない森を歩く。

 

 

「おーい。もうすぐだからな」

 

土方が後ろを振り向いて隊士に声を掛けた。

 

そして、前の木を掻き分けた時。

 

 

……!!」

 

 

あり得ない人物に遭遇した。

 

 

土方も目を見開き、止まったのだが、相手も固まっている。

 

 

ククッよぉう新撰組

 

 

相手はなんとも取れぬような笑みを浮かべた。

 

 

高杉ぃ!!」

 

 

土方は苦虫を咬んだように唸った。

 

「高杉今度は逃がしませんよ

 

沖田が睨み付ける。

 

 

「そんなこと言えんのかぁ~?」

 

「ふざけるな!!」

 

美海は高杉に叫んだ。

 

 

なんでこんなところに

 

 

美海と沖田は、以前に目の前で、しかも堂々と高杉、吉田には逃げられている。

 

 

「おーっと。静かにしな。ここには、俺の率いてきた長州兵がいるぜ」

 

土方のあの表情のわけはこれにあった。

高杉がいるということは、軍を率いていることを想定していたのだ。

下手をすればここで全滅だ。

 

しかも、よりによって船場の近くで。

 

新撰組全滅どころか、もはや蝦夷地への希望が絶たれる。

 

松平や榎本の笑顔が脳内で音を立てて崩れ去った。

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