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Alicia McKenzie's Blog

三保野は今日という日に備え

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三保野は今日という日に備え

三保野は今日という日に備え、密かに産婆のもとへ出向いて出産の指南を仰ぎ、

 

報春院も自身の経験に加え、濃姫専属の医師から改めて御産の知識を教わるなどして、あらゆる努力をしてきた。

 

故に、自分たちの力足らずのせいで、悪しき事態を招くようなことは到底許されない。

 

報春院も三保野も、この時ばかりは身分も立場も忘れて、共にこの難局を乗り切ろうと必死になっていた。

 

「三保野殿。ここは私一人でやります故、そなたは方々にお頼みして、今のうちにお湯の用意をしていただくように」

 

承知致しました!」https://telegra.ph/Championing-Change-in-the-Age-of-Social-Media-08-08 https://freelancemania8.wixsite.com/website/post/%E5%AE%A4%E5%86%85%E3%82%92%E4%BB%95%E5%88%87%E3%82%8B%E9%87%91%E8%A5%B4%E3%81%AE%E5%87%A0%E5%B8%B3%E3%80%82 https://writeablog.net/27ycfkl9ms

 

「それから臍の緒を切る為の打紐と小刀、それから手拭いももっと必要じゃ。急ぎ持って来てたもれ」

 

「はっ、只今」

 

三保野は頭を垂れると、急いで産室を出、寺内の薄暗い廊下を駆けていった。

 

 

そのすがら、本堂の付近を通りかかった三保野は

 

殿!畏れながら申し上げます!」

 

仏に祈りを捧げる信長の側に駆け寄り、笑顔で、だが恭しく平伏した。

 

信長は合掌をやめ、期待のこもった眼差しを三保野に向ける。

 

──如何した!? 子が産まれたのか!?」

 

「い、いえ。吾子様はまだにございますが、姫様におかれましては、今しがたお産の体勢に入られ、いよいよ、吾子様のご誕生を待つばかりの状態と相成られました」

 

「おお!そうか!いよいよか!」

「はい。おめでとう存じまする」

 

「祝辞を言うにはまだ早かろう。無事に子が産まれてからじゃ」

 

「も、申し訳ございませぬっ」

 

「いや、構わぬが──。それよりも、如何なのだ? 子はのう産まれそうか?」

 

「それは、まだ何とも申し上げられませぬ。ご難産となることだけは覚悟致しておりまするが」

 

「どうなるかまだ分からぬと申すか?」

 

「はい。私も大方様も出来得る限り努めておりまするが、全ては姫様ご自身と、お腹の中の吾子様次第にございます」

 

──

 

「何か事あらば直ちに知らせに参ります故、どうか姫様と吾子様お二人の為に、更に深こう御平産をご祈願下さいませ」

 

「されど祈願なら先程から

 

「失礼致しまする!」

 

気がいている三保野は慌ただしく平伏すると、また外の廊下へと駆けていった。

 

信長の口から、疲れ切ったような重々しい溜め息が漏れた。

 

 

──それからまた四半刻、半刻と、時間だけが静かに流れていった。

 

 

「知らせはまだか!?まだ産まれぬのか!?」

 

三保野が去った後、暫くの間は仏像を前に経を唱えていた信長だったが、読経に嫌気が差したのか、

 

今では仏像の前を右往左往したり、本堂の中をぐるぐると歩き回るなど、落ち着きない行動をとっていた。

 

「ええい、遅過ぎる!何故こうも遅いのだ!」

 

産室の妻の苦しみをる余裕もなく、信長は大きな独り言を本堂いっぱいに響かせた。

 

元より短気な性格である。

 

不安と緊張で押し潰されそうな中で、悠長に経を唱えながら、ただ待っているなど彼には耐えられないことであった。

 

苛立つ信長が、自身の頭を乱暴にかいていると

 

「失礼つかまつります!」

 

本堂に僧侶が入って来て、信長の前で小さく頭を垂れた。

 

信長は期待感から、今一度その両眼をキラキラと輝かせた。

 

「何じゃ!?ようやく子が産まれたのか!?」

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