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をあわせれば、嫌な思いをすることがわかっているからである。
引継ぎは、双子がすることになる。
かれらより、一足先にかえることになった。引き上げの準備後、いままさに宿所がわりの庵からでようとしたタイミングで、双子がまったをかけた。
「上様が、みなさまにお礼を申されたいと仰せです」
俊冬がいいおわらぬうちに、https://freewebads.biz/389/posts/1-Digital-Items/1-Websites/2000476-Professor-of-Accounting-.html https://www.evernote.com/shard/s330/sh/f424d215-bcda-7299-325c-770f8d9727bc/6e55da9923037f64b188b56fcf05038d https://addirectory.org/details.php?id=341997 将軍が「葵の間」よりやってきた。
いっせいに片膝ついて控える。
「かまわぬ。面をあげよ」
いわれるままに、片膝ついたままをあげる。
なんてこった・・・。
すこし離れている隊士にはわからぬであろうが、冬のささやかな陽光のなか、将軍の頬から顎にかけ、真っ赤に腫れあがっているのがわかる。
俊冬のジェスチャーは、軽めの一撃って感じだったが、実際のところは、強烈なアッパーカットだったんだ・・・。
副長が喰らったのとおなじ・・・。
いや、絶対に喰らいたくない一撃である。
「このたびの警固のこと、心より礼を申す」
そういうと、頭をさげる将軍。あきらかに、警固まえとは態度がちがってる。
この数日の間に、思うところがあったのであろう。
沢村との一戦後、将軍は、次の間や廊下の見張りに「寒いであろう」、と本間の火鉢にあたらせてくれたり、こっそり酒をすすめてくれたりしたそうだ。それだけでなく、外の見張りたちにも同様に。
休憩中の者と、酒を酌み交わしたりもしたそうだ。
京での戦のことを、よくきいてくれたらしい。
「なにか礼をしたいところではあるが、いかんせん、余は謹慎中。しかも、懐は寒く、なんの権限ももたぬ身」
おどけたようないい方に、隊士たちから笑声がもれる。
「だが、新撰組の活躍と無事を祈っておる。余には、そのくらいしかできぬので」
ぽつりと付け足す。
「いえ、お気持ちだけで充分でございます。数々のご無礼、ひらにご容赦願います。交代が急で、近藤がご挨拶できませぬことも、お詫び申し上げます」
将軍とは反対側の頬が赤く腫れている副長が、神妙に応じる。
副長のそれは、俊春が冷やしてだいぶんとマシになっている。将軍のそれも、俊春が冷やしたのであろう。
「近藤にも、いい勉強になったと伝えてほしい。おぉそうだ、兼定にも世話になった。生きのびることができたら、毛玉ではない、兼定のごとき精悍な犬を傍におきたいものだ」
将軍はこちらへちかづくと、両膝を折って相棒とをあわせる。犬に慣れていないのであろう。触れるのが怖いらしい。それでも、をあわせるだけすごいことである。
「触れていただいても、大丈夫でございます。兼定だけでなく、犬は、をわかっておりますゆえ」
伝えると、おずおずと頭を撫でる。それから、笑顔になる。
時代だけでなく、いろんなものに翻弄される男・・・。この人も、おれたちとおなじ、ただの男なんだ。
新撰組は、この朝をもって無事、将軍警固の任を解かれた。
二日後、自称「新撰組の人斬り」の大石とそのたちが、甲府に出立した。
この数日まえにも、そのあたりの地理にあかるい隊士を三名むかわせている。
一応、物見である。が、実際のところは、遠ざけるという意味がある。
ぼちぼちではあるが、入隊希望者が集まってきている。大石が新参者と衝突することは、火をみるよりもあきらか。そのまえに、物見にだしておこうというわけである。
同日、幕府より甲州出陣に費用にと二千両以上の金子を賜る。
新撰組を甲州に向かわせようという動きが、活発化している。それを画策している筆頭が、勝である。
その他、好戦的な隊もまた、ぞくぞくと出陣している。
伊庭の属する遊撃隊も、その一つである。
好戦派を江戸から遠ざける。これが、勝の目的である。
俊春が「富士山丸」で泰助に勝手に約束した、ふわふわたまごや寿司を喰いにゆこうという企画は、双子がつくるほうがいいということになり、ぽしゃった。
いやマジ、助かった。身ぐるみはがされるどころか、借金をこさえるところであった。
この夜、また握りが喰えるという。
この日は、局長もいるし、野村もやっと医学所から解放された。入院している隊士たちも、ぞくぞくと退院している。
その祝いも兼ねようというわけである。