[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
の局長が斬られたんだ。赤穂浪士のごとく、全員で討ち入らなかっただけまだましだ。あれは、おれのなかでは穏便にすませたつもりだ」
局長に突っ込まれ、逆切れする副長。
「局長、副長、平素はわれらに気を遣っていただいていますが、江戸城ではそういった気遣いは無用でございます。どうか、われらを犬と思っていただき、態度もぞんざいに・・・」
俊冬である。
意外懷孕|拆解坊間4大避孕謬誤 意外懷孕 勝のときと同様、新撰組が「眠り龍」と「狂い犬」をてなづけ、つかいこなしているということをしらしめる必要がある、というわけか。 いくつかの門を通る。が、いちいち案内板がたっているわけではないので、正直、なんの門なのかわからない。
「これが、桜田門だ」
濠ぞいにあるいていると、木々が生い茂るなかにひっそりと門があらわれた。俊冬が、このときだけぽつりと教えてくれる。
俊春が子どものとき、おおくの刺客を殺めた場所・・・。
なにゆえか、「桜田門外の変」よりも、そのことのほうがリアルに頭をよぎる。
あれ以来、何百回通ったであろう。俊春は、さして気にする様子もなく、あゆんでいる。
そして、大手門を通過し、本丸御殿へ・・・。いよいよ、である 江戸時代、大名たちは、決められた登城日はかなりはやい時刻に屋敷をでる。遅参は厳罰になるという以前に、拙速こそが武門の誉れだとしていたからである。
行列が大手門にいたると、まず「下馬」の立て札があり、そこで大半の供を残す。それからさらにすすむと、「下乗」の立て札が。そこで、御三家以外は駕籠からおり、徒歩で下乗橋を渡る。そこでも、ついてきている供はいなくなる。
そして、中之門を通過し、中雀門にいたると、本丸の玄関がみえる。そこで、刀番に刀を、草履もちに草履をあずけ、大名は一人、無腰で御殿へと向かう。
それ以降、たとえ御三家であっても、一人で行動しなければならない。
様々なマナーがある城への登城。幕末がどうなるかもわからぬ不安定な状態。
マナーなど、あってないようなもの。
それでも、太刀や脇差はもちこむことはできない。とを託す。
とそこへ、永井の姿が玄関先にあらわれる。
「おおっ、まいったか、近藤、土方。相馬も・・・。兼定も、まいってくれたか。おおっと、撫でたいところだが、ときがない。馬鹿ども、否、老中が雁首そろえてまっておる」
永井は、笑みをたたえて声をかけてくれる。
相棒は、その永井にぶんぶんと尻尾を振っている。
こちらから指示せずとも、愛想を振りまくタイミングとがわかっているようだ。
現代のときとはえらいちがいだ、とつくづく思う。
沢の左脚許にお座りする相棒に、二人とともにまつよう指示する。
ふんっと、鼻を鳴らす相棒。
「しっかり、局長と副長を補佐してこいよ」、といわれている気がする。
相棒の代弁者俊春と、があう。
かれが苦笑する。
たぶん、それはあっているのであろう「ささっ、これへ」
永井に急かされ、そそくさと御殿内にはいる。
城の内部は、二条城や大坂城とさしてかわらない。
「あの、。「ささっ、これへ」
永井に急かされ、そそくさと御殿内にはいる。
城の内部は、二条城や大坂城とさしてかわらない。
「あの、のごとく、馬鹿の一人や二人、脅してやればよい」
永井のジョークだろうか。そのわりには、こちらに向けられている横顔は、マジである。
久吉と沢に、全員が玄関先で得物をあずけ、馬の手綱と相棒の期になると、それもうやむや、テキトーになっている。しかも、いまは、このすぐ。
「玄蕃頭、これはまたお戯れを・・・」
「近藤、生真面目なおぬしだ。これから会う馬鹿どもの申すことが、いかに的をはずし、論外であったとしても、相手にするであろう・・・」
「いえ、玄番頭、すでに土方らに諫められております。それにしても、さようにひどいのですか」
局長は、あらためてショックを受けたようである。
「まぁ、二百五十年以上もつづき、平和の上に胡坐をかいておったのだ。ボケても仕方なし。もう諦めておる」
永井は、しみじみとつぶやく。
それを、副長も双子も静かにきいている。
「ここだ」
大広間を通りすぎ、ちいさめの部屋のまえで、永井は立ちどまり、あらためておれたちのほうに体ごと向き直る。
「俊冬と俊春が、うまくやってくれる。さぁ一戦、交えようぞ」
いうなり、うしろ掌で障子を開けた。