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Alicia McKenzie's Blog

こうなったら

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こうなったら

こうなったら、意地でも勝たねば・・・。

 

 決意をあらたに・・・。

 

「なにを賭ける、土方さん、俊冬?」

「そうだな。一人につき、寿司一貫ってのはどうだ?」

「われらは、賄い人兼小者ゆえ、所持金がなく・・・。蕎麦を、つくりましょう」

 

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「へー、めずらしい。いいのか、土方さん?負けず嫌いのあんたが、主計に賭けるって?」

「馬鹿いえ、新八。賭けってのはな、どうなるかわからんから面白れぇんだ。みながみな、八郎に賭けちまったら、面白くもなんともねぇ。此度は、おれと俊冬、俊春が犠牲になり、負けてやろうってんだ。そのほうが、盛り上がるだろうがよ、ええ?」

 

 え?それって、矛盾してませんか、副長?

 

「副長のおっしゃるとおりでございます。なあに、みなさまも、寿司と蕎麦が喰えるのです。みなさまの幸せなをみることができるのでしたら、われら兄弟、いくらでも犠牲になりましょうぞ」

 

 ・・・。

 

 おれは、崇高な犠牲の対象になっているのか?「主計君は、誠に好かれているのですね」

 

 笑顔の伊庭が、しみじみといった感じでいってくる。

 

 もしもマジでいってくれてるのだとしたら、遊撃隊の職場環境は、地獄レベルでひどいのかもしれない。

 

「そうなんだよな。好かれまくってて、誠にうらやましいかぎり。みな、ほっとけないんだ」

「新八さんも、でしょう?」

「おうともよ。さぁ、おれも、だれかとやりたいからな。さっさとはじめようぜ」

 

 永倉の言葉が、うれしいのかどうかはビミョーだが、おれの稽古だけで時間をとるのも心苦しい。

 それに、双子に託していることもある。

 

「はじめっ」

 

 永倉の号令以下、正眼に構える。もちろん、伊庭も正眼。

 

 さすがに、癖のないきれいな構え。

 

 さわやかなイケメンのわりには、まったくスキのない威圧的な構え。も、これまでとはうってかわっている。

 素敵だが、小動物を狩る野生の獣っぽく豹変している。

 

 伊庭は、が得意であったと、永倉と斎藤が教えてくれた。

 が、それは、七、八年ほどまえの話である。

 

 いまもまだ、そうなのか?

 

 どうする?仕掛けて様子をみるか・・・。

 とはいえ、これだけスキがなければ、どこをどう、どのように仕掛ければいいのかすらわからない。

 下手に動けば、逆にスキをつかれそうだ。

 

 なにせ、腕がちがいすぎる。が、おれのそれに合ったまままったく動かない。本来ならうれしい、いやいや、はずかしいかぎりだが、伊庭くらいになると、眼球の動きはもちろん、こちらの全身を観察できるだろう。

 

 つまり、こちらがかれのどこを狙うか、が、おれのそれに合ったまままったく動かない。本来ならうれしい、いやいや、はずかしいかぎりだが、伊庭くらいになると、眼球の動きはもちろん、こちらの全身を観察できるだろう。

 

 つまり、こちらがかれのどこを狙うか、や手足の動きを、より顕著にしてしまう。

 

 だーっもうっ!どうせ、こてんぱんにやられるんだ。受け身でこてんぱんにやられるよりかは、攻めた上でってほうが、まだマシであろう。

 

 いよいよもって、覚悟を決める。 かれの右掌のあたりへ、さりげなくをはしらせる。同時に、剣先をわずかに上へあげ、そのまま踏み込む。

 

 さすがである。同時に反応してきた。かまわず、腕を思いっきり振り上げる。

 

 伊庭は、おれのをはしらせる。同時に、剣先をわずかに上へあげ、そのまま踏み込む。

 

 さすがである。同時に反応してきた。かまわず、腕を思いっきり振り上げる。

 

 伊庭は、おれの「うわっ」

 

 が、腕が上がりきるまでに、伊庭が突いてきた。この間、それこそゼロコンマ、の世界。かれの剣先の動きがかろうじてみえ、突いてくると判断し、を右へわずかにひらいて脚をつかって距離をとる。

 

 

「見事な足さばきですね。足さばきがなかったら、突けたところです」

 

 

 伊庭がほめてくれた。ビミョーである。これは、剣道であって剣術ではない。「主計、よまれている。それに、小細工は通じぬ。格上の相手とやるのに、思考は邪魔であるし、小細工は無駄だ」

 

 俊冬のアドバイスが、背にあたる。

 

 ならいったい、どうすりゃいい?

 どうせなら、こうすりゃいい、って具体的な指示がほしい・・・。

 

 ああっくそっ!副長のいうとおり、を頼ってばかりではだめだ。

 

 斬りあいになったときは、自分ひとり。永倉や斎藤や双子が、いつもそばにいるわけじゃない。自分の力で戦い、生き残るしかない。

 

「主計、視野をひろげろ」

 

 俊春のアドバイスである。

 

 

 

 

 自慢ではないが、剣道の足さばきだけはイケてると思ってる。親父から、「素振りと同様、足さばきはないがしろにするな」、と教えられたからである。ゆえに、素振りと同様練習をやった。

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