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『おはぎ食べて一旦休憩しよ。』
貰ったおはぎを大事に抱えてお茶を淹れに言った。
先におはぎは久坂達の前に備えて,自分はお茶で喉を潤して一息ついた。
それからまた送られてきた文に手を伸ばした。
“乃美さんが美味しい外郎を見つけたから君を呼びたいと言っている。無論反対だ。それなら私が三津に贈るし,美味しそうに頬張る顔は私だけのモノだ。独占欲が強くて申し訳無い。好きだから仕方ない。
どうしようもないですねと呆れ顔で笑う顔も想像できてしまう。本物に会いたい。”
“寂しいとばかり嘆く男は嫌いか?でも寂しいのは事実だ。君の声も表情もすぐ目に浮かぶのに,温もりだけは感じられない。https://johnsmith123.pixnet.net/blog/post/146092960 https://ceye92.webmepage.com/mathewanderson https://suzanwines.blogspot.com/2024/04/blog-post_11.html
寂しい。そう思うのは私だけかい?どんな私でも受け止めてくれる君がいないと寂しい。君は私の拠り所だよ。唯一無二の存在だ。
どんな君でも愛してる。全てが愛しい。”
『小五郎さんが好きな私を,私は自分で否定してたんですね……。』そのままの自分をここまで愛してくれていたのに,居てくれるだけでいいと言われたのに,何故それを素直に聞き入れられなかったんだろう。
挙句に昨日は何と言った?謝罪の言葉も口説き文句も聞き飽きた?
ふざけるな。自分で自分の頬を引っ叩いた。
『聞き飽きるほど言ったのは私が全然理解せんかったからや……。』
分かってない,伝わってないと思うから桂は何度も何度も伝えてくれていた。
それを微塵も理解していなかった。
「阿呆や私……。」
自分自身に呆れて物も言えない。
それでも別れた事にそれ程の後悔を感じないのは,“桂の女”と言う肩書から解放されたからかもしれない。
「小五郎さんごめんなさい……気持ちは凄く嬉しい……。気持ちが通じた時の嬉しさは今でも忘れてません。
でもやっぱり私には劣等感を取り去れない……。」
入江と過ごして感じた安心感の方が心地よくて離れ難い。変な虚勢も張らなくていいし,背伸びをしなくてもいい。何も意識しなくていい心地よさを入江に感じた。
桂の傍ではそれが出来ない。どうしても劣らないようにと無理をする。素直で居られない。自分で自分の首を絞める。疲れる。
『それに私はじっとしてるの無理やったし。まずそこよね。』
三津は動いて役に立ちたかった。その一点だけお互いに譲れなかったんだ。でもそこが三津には一番重要な部分だったのかもしれない。
「私よりも幸せになってください……。」
文の束を胸に抱いて強く願った。自分よりも幸せな毎日を過ごして欲しい。
『白石さん,幾松さんごめんなさい。小五郎さんの気持ちはしかと受け止めました。だけどやっぱり戻れません。』
入江が前に言ってたように,桂も然るべき時に然るべき相手と夫婦になるだろう。例えそこに愛のないモノだとしてもそれが運命なんだ。
「兄上,私九一さんと幸せになりますね。」
喜んでくれますか?と話しかけた時,玄関先からガタガタっと派手な音と駆け込んでくる足音が二つ。
「三津さん大丈夫!?」
部屋に飛び込んできた二人を三津は口を半開きにして見つめた。
「すみさん?フサちゃん?どしたの?」
「どしたの?やない!お客さんが三津さん暴行受けてるの見たって教えてくれたそ!!」
内緒にしておこうと思ったのにもうバレてしまった。面倒な事にすみはすぐにやり返しに行こうと言う。ひとまずすみを宥めなければ。
「すみさん,その必要はないです。私がここで幸せに暮らしてるのがあの人達には最高の嫌がらせになりますから。」
三津はふふんと得意げに笑った。