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Alicia McKenzie's Blog

「お気に召されましたか?」

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「お気に召されましたか?」

「お気に召されましたか?」

 

「無論じゃ。気に入らぬ訳がない」

 

「ならばよろしゅうございました。お方様の御満足の程を知れば、きっと殿もお喜び召されましょう」

 

侍女は深く頷くと

 

「それでは、お方様、恐縮ですが一旦御居間の方へお戻り下さいませ。申し上げねばならぬことがございます故」https://buymeacoffee.com/debsy/and-another-reason-love-nkd-brand https://teletype.in/@debsy/o11sCUetRO9 https://www.storeboard.com/blogs/ecommerce/o-ne-of-the-most-frequent-questions/5847749

 

そう言って、濃姫や三保野たちを再び居間の方へ戻した。

濃姫が上座の茵に着座し、三保野、お菜津らお付きの女たちが居間の端々に控えると、先程の侍女は濃姫の御前に腰を据えて

 

「お方様、本日はまことに祝着至極に存じ奉ります」

 

と、慇懃に三つ指をついた。

 

「申し遅れました。本日よりお側付きの一人として、お方様のお世話を致すことと相なりました、古冱(こご)と申しまする」

 

「古冱殿か」

 

「以後、お見知り置き下さいませ」

 

古冱は軽く一礼すると

 

「此度 殿より直々にご命を賜り、室内の家具の配置、調度品の選定に至るまでの全てを任させていただきました」

 

「まぁ。ではこの部屋はそなたが?」

 

「御意にございます。お気に召していただけましたでしょうか?」

 

「ええ、殊の他」

 

濃姫は満ち足りた表情で頷いた。

 

確かに、清洲城での例もあり、信長一人が整えたのでは、こうも品良くはいかなかったであろう。

 

「実に良い趣味じゃと思い、感心していたのですよ」

 

「畏れ入ります。生家が青野にて家什屋を営んでおりました故、良品か否かを見極める力だけは人一倍鍛えられておりまする」

 

「左様であられたか── ではきっと、店の看板娘であったことであろうな」

 

「いえ、そんな」

 

「何故に奥勤めの道を選ばれたのです?」

 

「かつて、店が氏家様のご贔屓に預かったことがございまして、そのご縁で氏家様の奥方様に勧められて」

 

氏家と申すのは、三人衆のお一人の氏家直元殿のことか?」

 

古冱は一礼するように頷いた。

 

「生家共々、氏家様には色々とお世話になりまして、今尚 多大な恩義を感じておりまする。

 

故に、御三人衆を蔑ろにされて参った龍興様への忠誠心など、はなから有って無いようなもの」

 

──

 

「お方様。この城に残った女たちは、私を始め、今や誰もが織田様を新たな主君と慕い、敬うておりまする。

 

ですから、 殿のお命を狙うなどと、あらぬ懸念を抱かれませぬよう、願い奉ります」

 

古冱のきっぱりとした物言いに、濃姫は思わず口を「あ」の字に開いた。

 

「先程の私たちの話を聞いておられたのか?」

 

「お許し下さいませ」

 

肯定がちに謝すると、古冱は深々とその黒頭を垂れた。

濃姫は静かな面持ちでそれを見つめていたが、ややあって

 

いや、良いのじゃ」

 

と緩やかにかぶりを振った。

 

「何も知らぬ内から、勝手にそなたの心を決めてかかろうとした私にも非はありまする。──すまぬことを致したな」

 

「滅相もございませぬ。私の方こそ、身の程を弁えず失礼を申し上げまして」

 

「構いませぬ。寧ろ言うてくれたおげで、余計な憂い事を抱えずに済みました」

 

濃姫は双の頬に、針でつついたような小さな笑窪を浮かべると

 

「美濃は我が故郷なれど、城も町も殿が色々と手を加え始めておる故、昔とは勝手が違うところも多かろう。

 

分からぬこと、戸惑うことがあった時は、よくよく助けになってたもれ。古冱殿」

 

と、懇ろに声をかけた。

 

「無論にございます。お方様のお力となれるよう、誠心誠意、相務めて参る所存にございます」

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