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昨夜は入江のせいで目が冴えて眠れなかった。
三津は欠伸を噛み殺しながら早朝から朝餉の準備をしていた。
三津とは正反対に入江はしゃきっとして朝餉を食べに現れたもんだから腹立たしくて仕方ない。だが関わらないのが一番。三津は相手にするまいと誓った。
しかし洗濯物を干しているところへ入江はやって来た。アヤメと行動しているのに平然とやって来た。
「三津さん怖い話があるんだけど聞いてくれない?」 https://carinaa.animegoe.com/Entry/3/ https://mypaper.pchome.com.tw/carinacyril786/post/1381764853 https://edward.anime-voice.com/Entry/3/
「怖い話?出来たら聞きたくないですね。」
入江の笑顔が胡散臭くて嫌な予感しかしない。軽くあしらってピタリとアヤメに寄り添うが入江はめげずについて来る。
「良かったらアヤメさんも聞きます?怖い話。」
あろう事かアヤメにさえ話を振った。入江に話しかけられただけでも震える程なのに怖い話なんて誰が好んで聞くものか。そう言うのは苦手ですと逃げてしまった。
「あっ!」
三津が引き止める前にその姿は消えてしまった。普段話しかけない癖にアヤメに声をかけたのはわざとか。
『アヤメさんが逃げ出すの先読みしてたな。』
「あー行っちゃった残念。」
全く残念そうではない笑顔の入江を上目で睨んでアヤメが置いて行ってしまった洗濯物に手を伸ばした。
「何ですか?怖い話って。」
「昨夜ですね,あれから部屋に戻ったらですね。」
まさか幽霊を見たとでも言うのか?入江は怪談話を信じる口なのか。他人事として聞き流そうとしていた。
「ねぇ何処に行ってたの?って私の布団に寝そべって稔麿が待ってたんですよ。」
「え!?」
流石に反応して入江に振り返ってしまった。何故吉田が入江の部屋に?しかも布団に寝そべって待ってた?
「ね?怖いでしょ?」
三津は無言で首を縦に振った。それは怖い。あの時間に布団で待ってるだなんて吉田は何を血迷ったのか。
とうとう男女の見境もなくなったのか。おまけに何処に行ってたの?なんて嫉妬心丸出しで。
「三津さんの所に行ってたのは勿論黙ってます。何とか誤魔化してますから三津さんも何か言われても寝てたから何も分からないとしらばっくれて下さいね。」
それにも激しく頷いて答えた。吉田がそっちに目覚めたなんて他言出来ないとボソボソ独り言が出てしまった。
『三津さんも何か勘違いしてそうだけど面白いからいっか。』
しばらくこの状況を楽しんでみるかと入江は気付かれないようににんまり笑った。「九一ここに居たのか。」
久坂の声に二人が振り向くと出かける支度を整えた久坂とその陰に隠れるようにしている吉田が居た。
「お出かけですか?」
入江を探してたと言うことは三人で何処か行くんだろうけど,その予定があるのにここで油を売ってこの男は何してるんだと三津は隣りの入江を一瞥した。
「三津さん体調悪いです?顔色が少し悪いような……。」
久坂は三津の目線に合わせて屈んで目の下にうっすら出来たクマを凝視した。
「いえ?昨日は寝付きも良くてぐっすりでしたよ?」
三津はここぞとばかりにぐっすりを強調した。昨夜は何ら異常はなかったのを主張しておいた。
「そうですか?九一の部屋から稔麿の声がして騒がしかったからもしかしてその声に起きてしまったのかと思って。
お前らはあんな時刻に何騒いでたんだ。」
久坂は吉田と入江の顔を見て問いかけたのに何故か三津がギクッと体を揺らした。
「あぁ稔麿がどうしても話したかったみたいでね。俺らの今後について。」
入江はにやりと口角を上げ吉田は目元を引き攣らせた。
『俺らの今後……。』
三津は思はず体を仰け反らせた。それを堂々と久坂の前で言うなんて実は入江も前向きに検討してるとでも言うのか。目眩で膝から崩れ落ちそう。