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こっちにきて、たまに人を助けることはあったが、逆に斬ることが多くなったように思う。
否、もともと人を斬ることなどなかったのだが。
忙しさのあまり、沖田の結核疑惑のことなどさっぱり忘れていた。
「はぁぁぁぁぁぁ…」
美海は盛大なため息が着く。
そんなある日のことだった。
バタバタバタバタ…
ガラッ!
「美海!大変だ!」
「なんですかぁ?私の僅かしかない優雅な一時を邪魔するんですかぁ?また急病人ですかぁ?はいはい。ていうかノックぐらいしてくださいよぉ」
息を荒くした原田が戸の前に立っている。
美海はやさぐれている。医者のくせにあるまじき姿だ。
ていうかノックのことは美海が言えたことではない。
けっ
美海は吐き捨てた。最悪だ。https://blog.udn.com/a440edbd/181353577 https://classic-blog.udn.com/a440edbd/181360191 https://carinaa.blog.shinobi.jp/Entry/10/
「違うんだよ!人相が悪いつるっパゲの親父が美海に用だってよ!やべぇよ!つるっパゲだぜ!?つるっパゲ!」
「つるっパゲの…親父…?」
美海はこれまでにこっちでできた知り合いを頭に巡らすが、思い当たらない。
「起きろよ!」
バシッ
「へぶっ!」
なんか今日の心の中の私はツッコミが冴えてる気がする…。
美海が近藤の頬を叩くと変な奇声を上げて起き上がった。
「お?……………こちらは松本良順先生だ。江戸の医学所頭取も務めたことがあるすばらしい先生だ。去年の8月は将軍の治療も行った」
あ。何もなかった振りしてる。寝てなかった振りしてる。でも近藤さん。さっき自己紹介してもらったよ。
つるっパゲ何気すげぇ!
沖田はポーカーフェイスだが原田、永倉、藤堂はムンクのような顔になっている。
「立花美海です。一番隊隊長補佐と一応新撰組で医師をしています」
美海は頭を下げた。
「君が例の立花くんだね。剣も立つが医療の腕もすばらしいと近藤先生から聞いているよ」
美海は近藤にも頭を下げた。
「しかし…。彼の例の話は本当ですか?」
松本は近藤に振った。
「確かです」
近藤は真っ直ぐに見た。
「?」
例の話?
「近藤先生が言うから信じるが…立花くん…。君は未来から来たらしいね」
ぇぇぇぇえ!?なんで!?なんで言ったの!?
グルンと一気に近藤を見る。
それに気づいた近藤は満面の笑みで頷く。
わかってねぇ!
助けを求め、襖の隙間からチラリと沖田達を見る。彼らは部外者に美海の素性をバラすという、近藤の意味のわからない行動に石化していた。
松本が真剣に見てくる。
「ど…ど……え…?あ……」
美海は言葉にならない。
「未来から来たから未来の医術を知っているとか」
あ゛ー――もう!
近藤さん知らないからね!知りませんよ!
「はい。そうです。約150年程後から来ました」
「ほぉ…」
松本は目を見開き驚いている。
「で。松本先生。その…」
近藤が言いにくそうに口を開いた。
「わかってますよ。この部屋にくるまでに見せてもらいましたが、病人、怪我人が多い。
的確な治療はしてあるが完治してない。若い立花くん一人じゃとても間に合わないんでしょ。
…診察しましょう」
「先生ぇぇ~~!」
近藤は立ち上がりブンブンと松本の手を握った。
「近藤先生の頼みですからねぇ…」
松本は苦笑いした。
え?ていうことは私一人で診察しなくていいの!?やった!
ガラッ
「立花くん。いまから始めよう。手伝ってくれないか?」
松本は戸を開けて立っている。
「はい!」
美海は大きく頷いた。
スタスタスタスタ…
スタスタスタスタ
廊下に二つの足音が響く。
通りすぎる隊士はあれ誰だと言わんばかりに振り向いてくる。
「立花くんの大部屋に病人を集めるという処置は正しいと思うよ。無駄な感染を防ぐためだね」
「ありがとうございます」
「あと隊士の清潔を保つために風呂は用意したほうが良いですな」
「あ。風呂は手配してあります。直に届くかと」
「ほぅ」